浅瀬からこんにちは

沼って言える程でもない みたものきいたものの 記し場所。

テニミュ3rdシーズン 青学vs氷帝その2 青学8代目のこと

8代目の青学、印象はずっと「普通の人たち」だった。

もちろんみんな若くてかっこいい俳優さんたちなんだけど、直前の代、恵まれた(ファンに人気の高そうな・原作キャラと親和性が高そうな)容姿に実力が伴った7代目と比べるとどうしても普通。更に、キャスト発表直後から続々と明かされた大小の不祥事により、その人気はマイナスからのスタート、界隈は公演が進んでもほとんどレバレッジがかからないという空気だった。

個人的には残念だなあと思って見ていた。8代目、とても好みの青学だったからだ。
プライベートのsnsがどう炎上しようと、ステージの上の彼らはいつもとても愚直に真摯だった。意識が低いと言われても。未完成。でもそこに惹かれた。

vs不動峰では明らかに不動峰の方が学校力が上だったし、vs聖ルドではルドルフのアイドル人気に押されぎみ。vs山吹ではまさかの新キャラ大人気にまたしても陰に隠れがち。

でも密かに、確実に、青学8代目は強くなってた。古田一紀は著しく成長し、中学生らしいリョーマを見事に存在させてくれた。神里優希は髪がヅラから地毛になってより美しく。石田隼は目をむくレベルで歌が上手くなり、本田礼生の菊丸力は磨きがかかるばかり。滝川広大は優しくて大きな心のタカさんなのにどこかスタイリッシュ、眞嶋秀斗の美しさは桃ちゃん先輩の熱さと奇跡のコラボを魅せるし、田中涼星の乾は「乾ってかっこいいキャラだったの?!」と驚かされるし、佐奈宏紀の海堂は可愛いお顔にマムシの激しさが眩しい。声も素敵。トリオの三人は可愛さとダンスと歌のクオリティが本物のトリオだった。


昨日よりは今日、今日よりは明日と目に見えていい役者になっていく青学キャストは眩しくてたまらなかった。

そしてドリライ、卒業公演のvs氷帝が来た。

氷帝で三浦宏規くんが跡部を高いレベルに持ってくるのは想像できた。問題は手塚だ。財木琢磨だ。

vs不動峰で財木の手塚を初めて見たときの感想は一言でいうと「草」で、顔は綺麗だけどこんな何にも出来ない子を手塚にしてどうすんのwwwwと選考陣の思惑を計りかねた。でも大勢の中から手塚国光に選ばれたのが彼なのだから、きっと何かあるんだろうと思った。その時は本当に全然わからなかったけど。

草はvsルドで刈り取られた。この子、歌が上手い!
名曲ドリームメーカーをたどたどしく、でも美しく歌い上げる姿は、応援しようと思わせるに充分だった。

山吹ドリライを経て、氷帝戦。
もう手塚が歌い出した瞬間から心が震えた。油断せずに行こう2016。
この歌は氷帝戦の目玉になると思った。

実際は古田リョーマの「俺に勝っといて負けんな」もベストテンションも全力で試合に挑む青学レギュラーもトリオも三浦跡部率いる氷帝もかっこよくてかわいい山吹も全て全て良くて全部目玉だったのだけれど!最後の最後で財塚の演技と歌が公演のクオリティを高いところに押し上げていた。もうさ~~~天然のくせに、顔だけ綺麗で芸事全然駄目だったくせに、このレベルに持ってくるとかさ~~~~…一体どんだけ努力したんだよざいきたくま~~~~~!!!(号泣

youtu.be

先日、「歴代の青学メンバーから自由にチョイスしてぼくがえらぶ最高の青学を作る」遊びをしていた。難しくもあるし倫理的に(?)できない部分もあるんだけど、楽しく選んだ。つもりで、多くのキャラが8代目からのチョイスになった、私だった。

普通の人たちの努力の青学。8代目12人の未来が楽しみ。大好きだよ。

テニミュ3rdシーズン 青学vs氷帝 その1 三浦宏規くんのこと中心

「はあっ?!」声が出た。3rdシーズンの青学vs氷帝が発表された時のこと。「青学8代目、卒業」の文字。8代目卒業しちゃうのかよ。早いよ。って思わずカレンダーを確認した。不動峰のお披露目から2年が経とうとしていた。そっか。もう2年か。

横アリやたまアリみたいな大舞台のドリライで卒業させてあげたかったなあ。でも本公演でできるだけしっかり見送らなくては。と気持ちを新たにしたところで氷帝キャストの名前を見て、腰をぬかした。

跡部景吾 : 三浦宏規

宏規くん。昨年5月の恋するブロードウェイvol.4で知って以来、若手俳優の中でも完全に特別視していた存在。熊川哲也に憧れて5歳で始めたバレエの実力は、数々のバレコンに出場・上位入賞という経歴からも明かだけど、実際に生で拝見して、彼の魅力はコンクールの結果で測れるものではないと感じていた。恋ブロの直前に拝見した日本を代表するバレエ団の公演、その公演の男性プリンシパルの踊りより、宏規くんの踊りの方が華があると感じたから。私はバレエの経験はあるけれど専門家ではないし、詳しく語れるほど他のバレリーナの踊りを知っているわけではない。けれど、宏規くんの踊りには、その年齢からは想像もつかない深みと、また希有なスタイリッシュさ華やかさを感じた。

やばい。宏規くんが来てしまった。見ておかなくては。今、見ておかなくては。8代目の卒業と三浦跡部を!取れる限りのチケットを用意した。

 かくして拝見した宏規くんの跡部はとにもかくにも「跡部」だった。高い期待値を完全に上回る出来でそこに跡部が居た。ダンス以外の歌・演技も大幅にレベルアップ、my初日の公演3日目にはほぼ完璧に出来上がっていた。ということは初日にはもう出来ていたってことだよ。なんという17歳。

体格は大きくはないものの、跡部というキャラに持っていて欲しい「気品」があふれ出す佇まい。氷帝のレギュラー陣を従えて青学に向かう姿は若い王の威厳を纏って神々しい。

2年間経験を積み重ねた青学に劣らない、一流の中学生テニスプレイヤー跡部景吾がそこにいた。


【ダイジェスト映像】ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 青学vs氷帝


1年前「もうすぐ17歳」と「早く王様になりたい」をはにかみながら歌っていた男の子。でもステージ上をグランジュッテアントゥールナンで飛び回る姿は既に若い頃のてっちゃんだしビリー・エリオットだしていうかマシュー・ボーンかな?!って美しさだったことを、氷帝校歌で舞う彼を見ながら思い出していた。「跡部のバリエーション」って男子の新作バリになってもいいんじゃないのかとか、テニミュと関係ないことまで思い出すほどの美しさと力強さ。跡部が実力のあるテニスプレイヤーである設定を肉体言語で表現する役者がテニミュに現れたこと。喜びで腕がなる上島先生のお姿が見えるような高い難易度の振り付け、それを完璧な美しさで魅せる宏規くんは、すっかり一人前のプロダンサーであった。

 テニミュをくさしているわけではないのをお断りしておくが、ミュキャスに選ばれる子は基本的に皆まだ素人だ。歌が上手い、アクロバットが得意、という特技を持つ子もいるけれど、お金を取れるレベルの特技を持つ素人などそうそういない。そんな子たちが特技も自分も伸ばしていく様を見守ることができるのもテニミュの魅力。なのだけれど、宏規くんのダンスに関しては既にお金を取れるレベル。プロである。であるからして、今公演は「いいものを観た」という満足度が、いつものテニミュ+αだった。本っ当にテニミュはいつも間違いなく楽しい。しかし今回はいつもの楽しさに「レベルの高い芸術を観た」という満足感が加わってしまって大変だった。またその芸術が、きちんとテニミュの文法に沿って、キャラを全うしたものだったからもうたまらない。6000円の価値#とはと頭をはたかれ続けたようなこの夏。

2ヶ月間、48公演を更に成長を重ねながら駆け抜けた三浦跡部。大千秋楽ではアクシデントを気迫のこもったパフォーマンスで乗り越え、挨拶で感極まった姿でようやく、目の前のアーティストが17歳であることを思い起こさせられた。本当は表情豊かに笑ったり泣いたりする子だろうに、2ヶ月間「三浦宏規」より「跡部景吾」として\ドヤアアア/なキメ顔メインで過ごしてくれた。本当にありがとう、お疲れ様でしたと言いたい。17歳の跡部景吾はきっと伝説になる。

贈り物を受け取ってばかりで申し訳ないので、彼自身のカメラロールには、氷帝や青学8代目や山吹と写した笑顔の写真が沢山残っている夏であればいいな、と願う。

新・幕末純情伝 雑な感想

7/24 17:00開演 梅田芸術劇場

つか作品を生で観るのは初めて。岡村さん演出作品も初めて。映画の幕末純情伝は中学生の時観た。あまり覚えていない。
観劇中からそもそも沖田総司新撰組の名でなければならない理由が見つからなくて頭が混乱した。

  • 男の集団に紅一点女子
  • 女子、とても仕事ができる
  • しかし伝染る病気を患っている
  • みんなには内緒だけど(?)集団でも偉い方の人とデキてる
  • みんなには内緒だけど実はお姫様
  • 集団と彼ぴっぴと楽しく暮らしていたけれど外部のエキセントリックメンにアグレッシブに口説かれて最初は嫌だったけど次第に惹かれ始めるよ!心が揺れるよ!
  • そんなこんなしてる内に仲間と仲間割れしたりするよ!
  • 彼ぴっぴが嫉妬してめんどくさくなってくるよ!
  • そして…

まとめ方が雑だけど基本こんな感じ。上手に生かすことができれば幕末じゃなくても現代でも外国でもどこでもいいように思えた。何故幕末になったのか。教えて欲しい…メジャーな幕末の志士のイメージに乗っかりたかっただけじゃないかと。おれの考えた幕末メンはひと味違うぜって言いたかっただけじゃないのか、と!

なぜこんなに引っかかるかというと私は幕末の歴女(すっかり聞かなくなりましたねこの言葉も)だからだ。土方歳三の写真を生徒手帳に挟んで高校へ通っていた女だからだ。そして劇中での「新撰組」の扱いが、大変にゴミだったからだ。

だからどんなに下品に見えて高尚な台詞回しも、連発される下ネタも、パワフルな演出も、感動的なエンディングも、頭に入ってきづらかった。


別に他人の歴史解釈や創作同人誌にケチをつけようとは思わないけれど、好きだった新選組のメンバーがこんなどうしようもないキャラとして使われているのは、私の中に居る子供の私が許せなかった。地雷を踏み抜かれた。すいません。作品の質とは全く関係のない突っかかりで申し訳ない。

 

話とかおじさんの考える上手いこと言ってるつもりでうんこちんこレベルの下ネタとか浪花節はまるっきり受け付けなかったんですが、役者陣の演技がとても熱かった。こんなに、「好みと真逆だけど、純粋に演技を見せてもらうためにチケットを足したい」と思う作品も珍しい。はい、最終的にはもう一回くらい観たくなってました。面倒くさくてすいません。話と台詞の内容は苦手だけど演技は観たい、なにこれ、しんどい。
結局一度きりの観劇になったのですが。

 

キャスト別感想

沖田総司役 松井玲奈さん

とっても華奢!全てのパーツが小さい。なのに舞台に立つ姿にはこちらを圧倒するような力強さがある。やはりメジャーなアイドルグループのセンターで長年鍛えられた人は違うと感じました。発声や殺陣はまだまだ伸びる余地がありそう。だけど技術では補えない、一人きりで舞台全体を輝かせる力を持っている彼女。とても魅力的でした。今後の女優活動も楽しみです。

坂本龍馬役 石田明さん

芸人さんって演技が間違いないイメージがあって、キャスティングを見た時から楽しみでした。そして期待を裏切らないどころか1枚も2枚も3枚も上にきた石田。エロくてださくて、そしてめちゃくちゃかっこいい龍馬でした。もう最高!

桂小五郎役 味方良介

春の「グランドホテル」ではおそらく、だいぶ、過酷な現場を経験したらしく、ラストの大阪大千秋楽では今までと比べものにならないくらい伸びた姿を見せてくれていたので、今回とても楽しみでした。そして桂は、このくらいかな?って勝手に予想してたより10倍くらい良かった。確かに滑舌の悪さとか客いじりの下手さとか走っちゃう台詞とかは健在の弱点なんですが、目を引きつけるよい表情をするようになってきた!そして感情のこもった難しい台詞を客席まで届けられるようになってきた。
そしてそして、上演通して大変、美しかったです…。変な色の衣装でも美しかったし、ルックスの良さを最大限に生かした燕尾服姿は美人すぎて腰を抜かしました…。
今年の恵まれた環境を生かして、まだまだステップアップしていくのが楽しみです!